輝馬が持つ役者としてのまなざし「日常すべてが役作りのヒント」 【シアダン vol.04】(後編)
THEATER GIRLが注目する“今知りたい若手俳優”へのインタビュー企画「シアダン」。第4回にお迎えしたのは舞台「文豪ストレイドッグス」国木田独歩役や、ミュージカル『薄桜鬼』山南敬助役、舞台『メサイア』ガラ役などを演じる「輝馬(てるま)」さん。9月の舞台『メサイア―黎明乃刻―』、10月のライブ・スペクタクル「NARUTO-ナルト-」~暁の調べ~(ペイン役)と話題作への出演が続きます。
そんな輝馬さんに、後編ではパーソナル・クエスチョンを投げかけてみました。アンサーの数々から、気配り上手で飾らない人柄が伝わってきます。
Q. いわゆる“堅物メガネ”から振り切った役まで、さまざまな役を演じられていますが、素の自分はどんな人だと思いますか?
しょうもない人ですよ、飲んだくれです!(笑) あ、これ、書いていいですよ。大丈夫ですよね?(マネージャーに自ら確認)――OK出ました(笑)。最近は肝臓のために控えめにはしてますけど、オフにはお昼前から出かけて行って、立ち飲み屋でハイボールなんかを飲みながらおつまみをちょっといただき、もう1軒回って……って感じですね! こう改めて言葉にすると、本当しょうもないなー。(一同笑)
性格的にはけっこう潔癖……というかむしろ几帳面ですね。ホコリが気になる系ではなく、整理整頓したい系なので。本は左から順に高くなるように並べたいし、マンガも1巻から順番通りにしておきたい、そういうちょっと細かいところがあります。あまり人と生活できないタイプだろうなと我ながら思うので、一人暮らしを謳歌しています!(笑)
Q. 近頃ハマっているモノやコトはなんですか?
ゲームですね。役者友達や飲み友達といっしょに話をしながらゲームをするのが最近の息抜きになってます。 それから、料理とか。キッチンが大好きなので、料理は日常的にできるだけやりたいほうです。得意料理ですか? 僕、なんでも作りますよ。フランス料理みたいな凝ったものは無理ですけど、作れって言われたら多分どんなものでも作っちゃう感じです。和食なら、みりんと醤油と砂糖をぺっと入れればいいし、洋風だったらオリーブオイルと塩があればどうにかなると思うし。自分が食べたいものを作って、お酒を飲んだり、アニメを見たり、ゲームをしたりしながら食べるのが定番ですね。そうやってゆっくり過ごすのが好きです。時々キッチンにイスを出して、家で一人焼肉をすることもありますね(笑)。
Q. 最近で一番感動した瞬間はどんな時でしたか?
この間、電車の中で年の近い兄弟を見かけたんですが、弟のほうがかなり泣いていて。お兄ちゃんが抱っこしてあやそうとしていたんですけど、二人ともまだちっちゃいので抱えられないんです。それでも一生懸命抱っこしてあげようとしている姿に「お兄ちゃん……!」って感動しました。何歳だったのかな? お兄ちゃんは保育園に上がる前くらい、弟はやっと歩けるようになったかなくらいで。心がほっこりして、ちょっと浄化された気がします。かわいかったですね。
お芝居絡みだと、先日舞台「銀牙 -流れ星 銀-」~絆編~という舞台を拝見したんですが、犬の世界の物語を、人間が身体表現でやっている様を見て感動しました。お芝居の中なら、人ってなんでもできるなと思って。物にもなれるし、動物にもなれて、きちんとひとつの作品として観せられるんですよね。キャスト全員が犬なので、体勢など身体的にも相当キツいと思うんですけど、みなさん懸命にお芝居してらして。中でも主役の佐奈宏紀さんはすごい人だなと感じましたし、座長としての背負い方がカッコいいなぁと思いながら観劇していました。