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演出家・西田大輔インタビュー 舞台『憂国のモリアーティ』case 2 「物語の中にあるスピード感、新たなスケール感を楽しんでいただけたら」

INTERVIEW

――舞台版は前作同様に、ストレートプレイでありながらダンサーが登場します。前作ともにダンスシーンを盛り込んでいるのには、どんな意図があるのでしょうか?

舞台版の世界をつくっていくうえで、なるべく原作の世界観をつくりたいなというのがあったんです。ウィリアム然り、登場する人物たちは、表情や感情をあまり表には出さないんですね。けれども、内に秘めているものっていうのは情感溢れるものにしないといけない。

だから、エモーショナルな躍動が溢れている中で、そこに立ち続けて静かに前を見続けていることの美しさを、ダンサーさんや舞台装置を使っていろんな見せ方をしようというイメージですね。

――ミュージカル版とは全く別物というイメージでしょうか?

ミュージカルは歌がベースにありますから、やっぱり情感は歌にあるでしょうし、そういうものとはまた別の感覚ですね。ミュージカルがどうというよりは、原作を舞台化するにあたって「どういうふうに壮大なる闇を表現するか」みたいなものが前にあります。

自分としては当たり前のようにダンサーを登場させていて(笑)、周りから言われて「あ、そういうものなんだ」と気付いたぐらいです。

――西田さんとしてはごく自然な演出だったと(笑)。今作では、いよいよウィリアムとシャーロックの直接対決が描かれます。見どころはどのあたりになりますか?

物語自体は、これから大きな山を迎えていきます。今作では、2人の始まりとなる対決を描くうえで、まずは静かなる前哨戦というか、「ここから先、2人がこういう運命に紐解かれていく」っていうようなスケール感を描いています。作品の根底にあたるテーマだと思うので、そこはすごく意識していますね。

次のページ:4行のセリフの間に動くシーンを丸1日掛けてつくった

THEATER GIRL編集部

観劇女子のためのスタイルマガジン「THEATER GIRL(シアターガール)」編集部。観劇好きの女子向けコンテンツや情報をお届けします。

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