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前島亜美インタビュー『ネバー・ザ・シナー -魅かれ合う狂気-』「大好きな翻訳もの、ストレートプレイの作品に出演する喜び」(後編)

INTERVIEW

1920年代に、実際に起こった猟奇的殺人事件として歴史に残る「ローブとレオポルド事件」。この殺人事件を題材にした、ジョン・ローガン(『ラストサムライ』など多数。 )の傑作戯曲がロンドンや韓国で上演され、大ヒットとなりました。そして今年9月、東京・大阪でこの『ネバー・ザ・シナー -魅かれ合う狂気-』の上演が決定。

今回「踊る大捜査線」シリーズや「教場」「教場Ⅱ」のヒットも記憶に新しい、脚本家で映画監督の君塚良一さんが、初の舞台演出に挑みます。そして、物語の中心となるリチャード・ローブ役を人気グループ「ふぉ~ゆ~」の辰巳雄大さんが、ローブと共に罪を犯すネイサン・レオポルド役を林 翔太さんが演じ、二人の判決を巡る法廷闘争を磯部勉さんと姜暢雄さん他 、個性派俳優たちが複数の登場人物を演じ分けて脇を固めます。その中で三役を演じる唯一の女性キャストが前島亜美さんです。

インタビュー後編では、前島さんが感じている声優と舞台での演技の違いや、舞台への熱い思い、最近体験した「2021年一番の事件」などについてうかがいました。

インタビュー前編はこちら

声優と舞台で演じることは「求められること」が全く違う

――『BanG Dream!』の丸山 彩役など、声優としても活躍されていますが、舞台で演じることと、声だけの演技でそれぞれ切り替えていることや意識していることはありますか?

「求められることが全く違う」と、お仕事を重ねるたびに思っています。私はもともと、歌って踊るグループをやっていましたが、そこから演劇が大好きになって「舞台のお芝居をやりたい」と、ここ数年やらせていただく中で、声優のお仕事との出会いがありました。そこから声優について学び始めたので、どちらかというと、最初に舞台でお芝居を学んだんです。

声優の世界に入ると、やっぱりお芝居の作り方とかキャラクターによって、出していい声が違ったり、感情の前にまず言葉を正確に言えていないとOKテイクにならなかったりと、違いがすごくあります。その面白さは日々とても感じていて、演劇の現場に入るときは言葉をはっきり言い過ぎないように、ナチュラルにお芝居をしようと思っています。今はその違いを、早くちゃんと自分で切り替えられるようになりたいと模索している最中です。なので、どちらの世界も面白いと感じています。

本当に忘れられない、感動の舞台

――お話を伺っていると本当に舞台が好きなんだということが伝わってきます。今後も様々なお仕事をしながら、舞台は定期的にやっていかれるのでしょうか?

そうですね。舞台に携わるのも好きですし、観劇も大好きなので、今後も何かしら演劇に触れている生活をしていきたいと思っています。出演できるように頑張りながら、お客さんとしてもいろいろな作品を楽しんでいきたいです。

――前島さんが感じる「舞台の魅力」とは、どんなところでしょうか?

私は、いい作品に出会うと本当に忘れられないんです。「もう立てないんじゃないか?」と思うくらい泣いてしまった作品がいくつもあります。そのときに感じた「ああ、生きてきてよかった」というような気持ちとか、人生を肯定してくれるような作品との出会いだったり。

ああいう作品の舞台に立ちたい、「その裏側に生きたい!」みたいな、客席から観たあの気持ちって、本当に忘れられないですよね。やっぱり、生で役者さんがお芝居をするパワーってすごいなと。

映画もドラマも大好きなんですけど、やっぱり舞台・劇場にしかない空気みたいなものとか、小道具の音や足音。そういうものが大好きなので、舞台にはずっと関わっていきたいなと思います。

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THEATER GIRL編集部

観劇女子のためのスタイルマガジン「THEATER GIRL(シアターガール)」編集部。観劇好きの女子向けコンテンツや情報をお届けします。

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