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前島亜美インタビュー『ネバー・ザ・シナー -魅かれ合う狂気-』「大好きな翻訳もの、ストレートプレイの作品に出演する喜び」(後編)

INTERVIEW

――本作にかけて「2021年一番の事件」を教えていただけますか?

今年一番の事件…… 事件はいろいろとやっているんですけど(笑)。今、生放送でお料理番組をやらせていただいているのですが。先生の料理のレシピが載っている紙の台本があるんですけど、毎回その台本を持ち帰って、家でも作るというのが、最近の私の楽しみなんです。

うちはガスコンロで火がつくタイプで、ガスコンロの横に調理スペースがあるのでそこに台本を置いて、分量や手順を見ながらフライパンで調理をしていたら、ふと目を離した瞬間に、台本がコンロに寄っていて、火がついちゃって台本が燃えはじめていたんですよ。

「火災報知器が鳴っちゃう!」と思ったんですけど、どうしたらいいかわからなくて。火のついた台本を振ったら、空気が入ってもっと燃え上がってしまって。焦りに焦って、勢い良く水にジャッと浸けました。そしたら、火災報知器も鳴らず、大事件にはならなかったんですけど……あまりの衝撃に言葉が出なくて。そのとき親子丼を作っていましたが、鶏肉がもう、台本の燃えカスに絡まって、大変なことになってしまって(笑)。あれが今年一番焦った出来事かもしれないです。

――ちなみにその台本は……?

燃えてしまったので、捨てちゃいました。

――無事で何よりです。

はい(笑)。

――では、最後に改めて、本作への意気込みをお願いします。

実際に起こった事件を題材にしている裁判の物語ということで、「つらくて悲しい物語かな」という印象を持たれるかもしれないのですが、決してそうではなくて、重厚な会話劇の中で「自分だったらどう思うか」「自分にとっての正義ってなんだろう」と、いろいろなことを考えながら観られる作品だと思います。

観た後も持って帰れるものがたくさんある作品だと思うので、会話劇や裁判劇がお好きな方はもちろん、日頃の生活とはまた違う世界に没頭したい方に、ぜひ観ていただきたいと思います。

インタビュー前編はこちら

取材・文:THEATER GIRL編集部
撮影:くさかべまき

公演概要

『ネバー・ザ・シナー -魅かれ合う狂気-』

<東京公演>
日程:2021年9月2日(木)~12日(日)
会場:品川プリンスホテルクラブ eX

<大阪公演>
日程: 2021年9月18日(土)~19日(日)
会場:COOL JAPAN PARK OSAKA TTホール

作:ジョン・ローガン
演出:君塚良一

出演:
辰巳雄大(ふぉ~ゆ~)

林翔太

荒木健太朗
前島亜美
山岸拓生(拙者ムニエル)

姜暢雄
磯部勉

公式サイト:http://www.nts-stage.jp
公式Twitter:@nts_stage

ストーリー

1924年、夏―――。
アメリカ全土は、数年前に施行された禁酒法の最中にあり、混沌としていた。
そんな中、イリノイ州シカゴで全米が注目する、ある裁判が始まろうとしていた。
裕福な家庭に生まれ育ち、共にエリートと呼ばれたローブとレオポルドが起こした衝撃的な殺人事件。それは当時の世論に「未成年によって行われた犯罪では史上最悪である」と言わしめたほどのものだった。
事件の数年前にシカゴ大学で運命的な出会いを果たした二人は、互いの才能に魅かれ合い信頼関係を深めていた。犯罪小説にのめりこみ空想の中で<完全犯罪>の実行を夢見るようになっていたローブと愛鳥家でニーチェの<超人主義>に傾倒していたレオポルドは、共謀の末に遂に事件を引き起こす。顔見知りの少年ボビー・フランクスを誘拐し、殺害。身代金目的の誘拐を偽装しようと様々な工作を施すが、それは<完全犯罪>には程遠い、稚拙なものだった・・・。警察の捜査の手が及び、やがて彼らは犯行を自白する。明らかになる驚愕の動機、揺らいでいく二人の信頼関係。
二人の命運を握る名うての弁護士・ダロウは驚きの手法で情状酌量の判決を狙うべく奔走するが、厳格な検事・クロウは彼らに厳罰を下すべく毅然と立ちはだかる。裁判で暴かれていく二人の秘密の関係、そして下される判決・・・。
犯した罪と向き合った時、二人の心に去来する思いとは―――。

THEATER GIRL編集部

観劇女子のためのスタイルマガジン「THEATER GIRL(シアターガール)」編集部。観劇好きの女子向けコンテンツや情報をお届けします。

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