山崎育三郎、尾上松也、城田優(IMY)インタビュー 舞台『あいまい劇場 其の壱「あくと」』 「やりたいという熱意だけで、ここまで来た」(前編)
――城田さんは今回初めて脚本にチャレンジされたとのことですが、どういった経緯で今回脚本を手掛けることになったのでしょうか。
城田:元々、自分が脚本を書くつもりは全然なかったんですが、いろいろと紆余曲折がありまして。2人から「優、書いてみたら?」というお言葉をいただいたのもあって、書かせていただくことになりました。
山崎:お言葉(笑)。
城田:はい、お言葉をいただきまして(笑)。元々、小さいころから自分で何かを作るのがすごく好きだったんですよね。曲を作ったり、歌詞を書いたり、物語を考えたり、漫画を書いたり……。一から自分で創作する、いわゆるクリエイティブなことが大好きで、脚本も素人ながらに原案に挑戦したこともありました。
それこそ「IMY」の最初のコンサートは、自分がまず構成のたたき台を作って、そこから3人で詰めていくという形でやらせてもらいましたし。そういうことはあったものの、実際にちゃんと脚本をお仕事として書いた経験はなかったので、最初は少し躊躇しました。でもこの「IMY」のテーマが「新しい挑戦」なので、僕らが毎回何かに挑むということが大事かなと思いまして。壁をぶっ壊していくじゃないですけど、常にチャレンジ精神は持っていたいと思っています。
今回、成河くんも初演出だし、清水美依紗ちゃんという初舞台の子もいるし、我々でいうと初プロデュース。そういう意味では、「一度挑戦して、書いてみよう」という思いがありました。もしそれが良かったら採用してください、と。
自分の書いたものに対して、僕自身は客観的に判断ができないので、2人と演出の成河くんに僕が書いた脚本を読んでもらって。そしたら「面白かった」とうれしい言葉をもらえたので、「じゃあ、これで良ければ」ということで脚本を担当させていただくことになりました。実を言うと、個人的には「本当にこれでいいのかな?」とすごく悩ましかったりもして。今でも少し不安は残っていますが、こういう機会をいただけて、とてもありがたいです。