田代万里生インタビュー ミュージカル『ジャック・ザ・リッパー』「どのように演じようかワクワク感でいっぱい」(前編)
INTERVIEW
――韓国で上演されて大ヒットしたミュージカル『ジャック・ザ・リッパー』ですが、ストーリーを含めての作品の印象はいかがでしょうか。
最初は主役が誰か分からなかったですね。クレジットではダニエルが一番上にあるのに、プロローグとエピローグで回想していくのはアンダーソン。でも作品のタイトルは『ジャック・ザ・リッパー』でジャックがタイトルロールになりますし、はたまた物語が進んでいくとダニエルに王道のロマンスシーンがあったりして。存在感のあるただ一人の主役がいて、それを軸に展開していくというよりは、たくさん主役がいるなと思いました。
モンロー含め全ての役に見せ場があるので、他のミュージカルと比べると役それぞれの見せ場は多いのかなと思います。
――それぞれに重要な場面があるんですね。舞台では、現在から過去など時間軸も行ったり来たりするとのことですが。
一気に7年前に遡った、と思えば急に2日前の話になったり、時間の移動がかなり細かくあります。それがたとえば映画やドラマなら映像で簡単に表現できるものが、舞台だとどういうふうに表現していくのか、今はそれを演出の白井晃さんが稽古でどんどんブラッシュアップして作ってくださっているところです。