高本学×設楽銀河×内田裕也インタビュー　舞台『COLOR CROW ―蒼霧之翼―』「みんなが誠実に役と向き合えば確実に面白いものになる」（前編）

2022.02.17

INTERVIEW

――みなさんそれぞれの役や作品全体について、見どころを聞かせてください。

高本：先ほど内田さんが仰られたように、設定に男のロマンが詰まっているので、そこはすごく魅力的だと思います。女性が観てもカッコ良いと思える部分もたくさんありますし。キャラクターひとりひとりが個性的で、みんなが誠実に役と向き合っていけば確実に面白いものになる。脚本を読ませてもらった時点でそう思えたので、とても楽しみです。僕の役も真っ直ぐで熱い役なので、自分自身も舞台の熱量と映画の熱さのそれぞれを大切にしながら、役として向き合っていきたいですね。観に来て損はない、そう思える作品を届けられるように頑張りたいと思います。

設楽：キャラクターひとりひとりがクローズアップされている物語で、COLOR CROWという名前の通り、人によって（テーマとなる）色が違うんですよ。出す技であったり、醸し出す色であったり。（クロウの）ひとりずつがかなり際立っている中で、ここの2人（高本さん、設楽さん）がタッグで、あとの2人（羅生聖護役・日向野祥さん、蒼田三月役・阿部快征さん）との関係性がかなり面白く描かれているんです。その台本の面白さに、僕たち役者が芝居の面白さをプラスして、さらに舞台の照明や音響など全部がプラスされたら、迫力満載のすごく面白い作品になると思うんですよね。絶対観に来て損はないと、僕も思います！　原作はありますけど、ゲームやアニメではなくて、この舞台から始まりになるので、みなさんに原作を知っていただきたいという思いで届けます！

――書籍化も予定されているということですしね。台本を読ませていただいたんですが、読み終えてすぐに続きが気になってしまいました。

設楽：ですよね！　面白いんです。

内田：なんかこう、こんなに「面白い」って言われると、本当かよって思ってしまうんですけど……恥ずかしいというか（笑）。こういった立ち位置で参加するのは初めてなので、本当にそう思ってもらえていたらありがたいなぁと思いつつ、悪いところがあったら直すからっていう気持ちもありつつ……。

一同：（笑）

内田：作品の入り口でみんながそう思ってくれたことで、まず自分の中では第一歩をクリアしたなという気持ちでいますね。今後書籍化される時には、舞台でも映画でも描かれないクロウ達のバックボーンや、この組織がどうやってできたのかなど、そういうちょっとした裏側も書いていけたらと思うので。後々にはなりますが、楽しみにしてもらえたらと思います。

――先ほども触れられていたように、スパイやシノビ、特殊部隊といった魅力的な要素が盛り込まれているので、殺陣がどのようになるのかもかなり興味があります。

内田：そうですね。本当、みんなに頑張ってもらわないといけないところが大きいんですけど。

高本・設楽：あはは（笑）。

内田：もちろんちゃんと稽古する時間もあるし、僕としてはケガがないようにというのがまず第一で。あとは、それぞれが持っている今の得意な動き……例えば、ダンスが得意なら、ダンスを生かした立ち回りがあってもいいのかなと思っています。今日この場にはいないんですが、神楽瑠唯という役を湯浅雅恭くんが演じるんです。前に何度か共演したことがあって、僕は彼のアクションが好きなんですけど、自分で物語を作っている時から、この役は彼にしかできないかなという思いがありました。セリフはあえて少ない役で忍者の末裔という、作中で唯一本当の忍者のキャラクターで。その彼に、ストーリー上に限らず稽古の場でも、率先してアクションを引っ張ってもらえればなと、彼本人にも伝えています。湯浅くんを見ていたら、「ああいう動き、俺もしたいな」って男子だったら多分感じるんじゃないかと思うので。

――なるほど。さらに期待が高まります。

内田：そうやってお互い刺激しあった結果、お客さんから見て「こんなにアクションがすごいんだ」と感じてもらえる作品になったらいいなと思っています。