小池徹平インタビュー ミュージカル『るろうに剣心 京都編』 「心のなかで小さくなっていた炎がまた燃え上がった」(後編)
――小池さん演じる緋村剣心の生き様や性格に共感する部分や憧れる部分はありますでしょうか。
“それでも生きている”、というところですね。過去の自分の生き様に後悔をしているけど曲げられない事実を乗り越えて、新たな太い芯を抱えて、今を生きることを大事にしているという部分は非常にかっこいいし、人間としてすごいなと思います。
剣心みたいな境遇になることはないですが、生きていると忘れたい過去や失敗がたくさんあるなかで、真逆の自分として生きていくということは相当強くないとできない。剣心は、強い人間なんだろうなと思います。
観に来られる方がどういう楽しみ方をするかにもよりますが、今回もそういった葛藤を描けるなら描きたいです。台本に目を通すと、結構しっかり描かれている印象でした。でも、観ていて楽しいのが一番だと思うので、迫力のある見せ方が大事なのかなと。歌もたくさんありますし、小池先生っぽさが出ていると思います。
――剣心は二面性を持つキャラクターですが、どのように演じていきたいと考えていらっしゃいますでしょうか。
原作を子どものころから読んでいて大好きな作品ですが、どのキャラクターも魅力的で、剣心の二面性もかっこいいですよね。抜けているところは可愛くて愛嬌があるけど、人斬りの過去もあって、戦っている間は過去の自分に戻ってはいけないという葛藤もあります。どう描かれるかにもよりますし、映像と違って舞台で表現するとなるとまた違ってくると思いますが、ちょっとした喋り口調や動きなどでその葛藤や二面性を分かりやすく丁寧に演じたいなと思っています。
――小池さん自身において二面性を感じられる部分はありますでしょうか。
二面性というか、僕はB型なのですが、こだわりが強いのかなと。人がどうでもいいと思う部分にこだわったり、綺麗好きなのかそうじゃないのかも分からないです。このエリアだけ綺麗であればいい、みたいな。でも、表裏はなく、割とそのままの人間だと思います(笑)。