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ウエンツ瑛士インタビュー 『てなもんや三文オペラ』「舞台はひとりじゃないことをいちばん感じられる場所」(前編)

INTERVIEW

――脚本にはすでに目を通されたそうですね。その上での、ポールという役柄の印象を聞かせてください。

まだ演出がどうなるのか分からないので難しいですが、誠実で真っ直ぐな人なんだなぁとは思っています。ただ、それだけでは演劇ってなかなか面白みが出ないので。セリフや感情のやりとりだけでなく、所作などの動きもとても大事になってくるだろうし、それについてはいろいろな見せ方があるんじゃないかと思っていますね。大先輩方がたくさんいらっしゃるので、見て学ぶということを常にやっていきたいです。

――現在取り組んでいらっしゃる『ブラッド・ブラザーズ』ではエドワード役を少年時代から演じていらっしゃっていますが、それとはまたちがった難しさがポール役にもあるのではと思います。役作りには、どのように挑もうと思われていますか?

最初はいろんな作品を観ようかなと思ったんですけど。稽古期間も1ヶ月ちゃんとあるので、最初からこうやろうっていうのは持たないほうがいいかなぁと思って。「こうしたら、そう見えるよね」っていうことじゃなく「感情が先行して、こう動きたくなるんだ」っていうことを、エドワード役を7歳から演じていて強く感じたので。「こういう動き、7歳っぽいよね」という動きをした上でセリフを言うんじゃなくて「セリフを言った時に、そう動きたくなる」っていうほうにしたいし、それを忘れないようにしたいんです。だから、こうしたほうがそう見える、というのを極力排除したいなと。とはいえ、それが全くないまま本読みに臨むのは怖さもあるんですけどね。

――脚本を見せていただきましたが、文字を追っているだけでもかなりエネルギッシュさを感じたので。セリフを口にすることで生まれる感情や身体の動きは、たしかにあるように思います。

そうですね。さらにプラスして音楽もありますし。やはり歌とお芝居での差もなくしていきたいし、またこの作品はメロディを含め歌がとても強いので、そこの温度差もなくしたいところです。芝居と歌も途切れなく、エネルギー量にも差が出ないようにいければ、いちばんいいかなと思いますね。

役者・生田斗真について「どちらかというと静かなエネルギーを持っているタイプ」

――主演で、ポールのお相手でもあるマックを演じる生田さんとは旧知の仲でいらっしゃいますが、舞台での共演は今作が初めてだそうですね。俳優としての生田さんの印象を聞かせてください。

斗真はお芝居をするのが本当に好きなんだなって、いつも見ていて思います。そして、どちらかというと静かなエネルギーを持っているタイプのように感じますね。エネルギーの量はすごくあると思うんですけど、あまり(表に)出すタイプじゃないのかなと。だからもし二人のバランスを考えるならば、自分が出すほうになることもあるのかなと思ったり。それから、今回で言うなら、斗真が歌うっていうのが、僕も横で聴けるのがすごく楽しみです(笑)。

――生田さんの歌をこれまでにお聞きになったことは?

小さい頃に子ども番組でいっしょにバンドを組んでいたりしたことがあるので、そういう意味では聞いたことはあるんですけど。どんな声だったかはまぁ、もうほぼ記憶にないですよね(笑)。だから、ファンの方や観に来られる方といっしょに、僕も楽しみにしたいと思います。

――期待が高まりますね。では、お芝居の話をいっしょにされたことはありますか?

基本的にはないです。今回はするかというと……どうでしょうね。僕も普段から芝居の話ってあまりしないので。毎日毎日が自分の進化も含めて楽しみですし、常に自分がフリーであることを心がけて、飛んでくるいろいろな球を臨機応変に、その球の状況に合わせて打ち返せるようにしたいです。それがこの素晴らしい役者さんたちとやれる魅力だと思うので。斗真もそのひとりだし、年齢的には近いから、斗真が引っ張っていくという部分も含めて、サポートもできたらと思います。

――今回、生田さんとは恋人同士の役ということで、ラブシーンなど甘い雰囲気のやりとりもあるかと思いますが、その辺りについてはどうでしょうか。

自分の感覚としては、特別な感じはあまりないです。斗真のことは人としてもちろん大好きだし、それに少し特別な感情が乗っかるというか。それだけじゃなく、ポールはそもそも人間が好きというところもあると思うので。ラブシーンも、何だかすんなり入れそうな気はするんですよね。

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THEATER GIRL編集部

観劇女子のためのスタイルマガジン「THEATER GIRL(シアターガール)」編集部。観劇好きの女子向けコンテンツや情報をお届けします。

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