鳥越裕貴インタビュー 『最後の医者は桜を見上げて君を想う』「せっかく生きているんだから楽しまないと損」(前編)
――今回は医療ドラマになりますが、取り組むにあたって何か意識していることはありますか?
音山は、どこの病院にも一人はいるような、すごく寄り添ってくれるタイプの医者なんです。 「ドラマだと誰やろう?」と、想像しながらやっていたんですけど、音山にぴったりはまる人がいなかったので、いろんな人を組み合わせながら探っていました。
でも、八嶋(智人)さんのポップさは欲しいなって。音山も近所のおっちゃんみたいな親しみやすさがあるので、ああいうバランスは欲しいなと思いましたね。
――本作で音山は病にかかってしまい死に向かっていくという難しい役柄ですが、どう役を作っていこうと考えていますか?
祖父もガンで亡くなったし、地方でお世話になった方がいるんですけど、その方も急にガンになってしまったんです。でも、話していてすごく元気なんですよ。「なんでそんなに元気なん?」言うたら「私、抗がん剤投与やめた」言うて。「もう好きに生きる」って。でもその元気さで結果、余命よりちょっと長く生きたんですよね。やっぱりやりたいことをやれるってすごいことなんだなと感じて。意外と身近にそういう方達がいたので、いろんなパターンを見られたことはでかかったなと思います。
――作品のテーマとしてはとても重みがありますが、作品を作っていくにあたって意識したいことはありますか?
テーマがなかなか重いので、できる限り序盤あたりはちょっと抜きどころを作れたらと思いますね。やっぱりどうしても後半は重くなっていくので……。どうすれば一瞬でも息抜きができるんだろうというのを今探っている感じです。もし本番いけてたらちょっと頑張ったんだなと思ってもらえたら嬉しいです(笑)。
作品を選ぶときに大切にしているのは「タイミング」
――鳥越さんはストレートプレイから2.5次元ミュージカルまで様々な作品に出演されていますが、作品を選ぶときに大切にしていることはありますか?
原作があれば先に原作を読んだり、共演者やスタッフさんはどなたかなと気にしたりしています。でもやっぱりタイミングは一番大事にしていると思います。
――タイミングやご縁を大事にされているんですね。
それも面白いなと思いますし、そういう運命やったんやろうなって思うので。
――鳥越さんは、YouTubeで番組をやられていたりアイドルユニットを組まれたりなど幅広い活動をされていますが、お芝居以外の活動はどのように決められているのでしょうか?
それこそ回り回ってくるというか、YouTubeを始めたのも、高橋健介から真剣に「仕事の話がしたい」と言われて、僕は「お前からの仕事なんか受けるか」って言ったんですけど。一時期ゆうたろうと一緒にいたのを健介がツイートにあげて、それを見たおえらいさんが、「やっぱり仲いい同士でやった方がいいから」って、 この3人で番組をやることになったんです。アイドルユニットの方は、相方に「楽しいことやろうよ」って言われたので、「全然いいよ」っていう流れで(笑)。結果、楽しさメインで活動が広がっているかもしれません。
――思ってもないところまで活動が広がっていて面白いですね。
自分でも何してるんだろうって、たまに思いますけど(笑)。でも、面白いことをしてるなとは思いますね。
――ご自身でやりたいことができていると感じたターニングポイントはあったのでしょうか?
それはもう現場に入る度に常に感じています。いろんな人と出会えたり、いろんな役を演じられたり。それこそYouTubeだったらいろんな縁が繋がったり、アイドルだったらいろんなコラボができたりと、どんどん幅が広がっていておもしろいなと思いますね。毎度新鮮なことが続くので、飽き性の自分にとってはすごく助かってます。結果、いいタイミングでいろいろと運ばれてくるなと思うので、もう流れに乗ってます(笑)。
――マンネリを感じたことはとくにないのでしょうか?
そういう時は、とにかくリフレッシュしますね。好きな神社巡りに行ったりサウナに行ったり、ちょっと飲んだりして、1回リセットするようにしています。
取材・文:THEATER GIRL編集部
Photo:梁瀬玉実
公演概要
舞台『最後の医者は桜を見上げて君を想う』
原作:二宮敦人『最後の医者は桜を見上げて君を想う』(TO 文庫刊)
構成演出:岡村俊一
脚本:久保田創
出演:
細貝圭
山本涼介
鳥越裕貴
今泉佑唯
佐々木ありさ
本西彩希帆(劇団4 ドル50 セント)
大串有希
濱田和馬
久保田創
河本祐貴
山田良明
◆配役変更・追加キャストのお知らせ◆
浜山京子役として出演予定だった今泉佑唯さんが体調不良のため、
重病患者・澤田茜役に変更となりました。
また、浜山京子役として、佐々木ありささんの出演が決定いたしました。
今泉さんにつきましては、先月、病院から突発性難聴と診断され、出演の見合わせの相談等も続けてきたのですが、
「キャストの皆様やスタッフの皆様が、この状態でも舞台に出演できる環境や役柄を作って下さり、また私自身も降板したくない」というご本人の気持ちもあり、今回の配役変更に至りました。
尚、この度の配役変更に伴う払い戻しは実施いたしません。
何卒ご理解賜りますようお願い申し上げます。
会場:CBGK シブゲキ!!
公演期間:2022 年9月8日(木)~9月11日(日)
◆チケット好評発売中!
一般発売:8/20(土)10:00~
●プレイガイド
・ローソンチケット https://l-tike.com/kimiwoomou/ ※PC、スマートフォン共通
ローソン、ミニストップ店内端末「Loppi」にて一般発売後直接購入可能
Lコード:34822
・イープラス https://eplus.jp/kimiwoomou/ ※PC、スマートフォン共通
ファミリーマート店内端末にて一般発売後直接購入可能
※当公演は未就学児のお客様はご遠慮いただいております。
公式HP:http://www.tobooks.jp/lastdoctors-stage/index.html