横田龍儀が思考も歩みも止めず追究する役者観「俳優とは考えるべき生きもの」【シアダン vol.13】(前編)
INTERVIEW
――役者として、ここはほかの方と比べても負けないというものを、挙げるとしたら何でしょうか?
表には出さないんですけど、自分の中にあるものとしては、負けず嫌い度はきっと負けないだろうなと思います。絶対に上手くなってやる、絶対に有名になってやる――そういう気持ちは持ってますね。アウトプットはしないけれど、いつも心の中にあります。
――もしかしたらその強い思いが、横田さんの成長の実感を持てない理由なのかもしれないですね。どれだけやろうと「まだ足りない」という方向へ意識が向かうと言いますか。
まぁ……もともとは違ったんですけどね。前はもっと楽観的な考えだったんですが、年を重ねるごとに、このままじゃダメだなと思うようになって。
――では、これからもっと伸ばしていきたいのはどんなところでしょうか?
全部です(即答)。全部伸ばさなきゃいけないと思ってます。
――と言いますと、芝居も歌も、ダンスも殺陣も……。
そうです。その全部を俺は、まだまだ伸ばしていかないと。上には上がたくさんいますし、そういう方たちの芝居を見ていると、やっぱりすごく心を動かされるんですよ。自分もそんな役者になりたいし、ならなきゃなと思っているので。だとしたら、今持っている自分の技術じゃ全然足りないと思う。だから全部を伸ばしたいんです。