七海ひろき×花乃まりあインタビュー『北極百貨店のコンシェルジュさん』「誰かのことを想って動いている動物たちの姿、大人もきっと何か感じられるものがあるはず」（後編）
2023年10月20日（金）より、映画『北極百貨店のコンシェルジュさん』が公開されます。原作は、第25回文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞を受賞した西村ツチカさんの同名コミック。
本作の舞台は、来店するお客さまがすべて動物という不思議な「北極百貨店」。新人コンシェルジュとして働き始めた秋乃は、フロアマネージャーや先輩コンシェルジュに見守られながら、さまざまな悩みを持ったお客さまに寄り添い、向き合い、日々全力で業務に邁進します。仕事を頑張るすべての人におくる、不思議でかわいい“動物×百貨店”エンターテインメントです。
THEATER GIRLは、クジャクカップルの声を務めた七海ひろきさん（クジャク）、花乃まりあさん（クジャク彼女）にインタビュー。後編では、ストーリーや主人公・秋乃の印象を中心に、コンシェルジュにちなんでお互いを“案内”してあげるなら何をしたいか、などをうかがってきました。
二人のツーショット写真を見て、花乃さんが思わず「（自分が）カイさん（七海さん）のファンで、アイドルのチェキ会に参加しているみたい（笑）」とぽろり。それに対し、七海さんが「そんなことないよ」と優しい声でつっこむ場面も。撮影ではバッチリとキメられ、それ以外では、ほんわかと温かい雰囲気を作り出すお二人のメリハリが印象的でした。
主人公・秋乃に対して、新人ならではのきらめきを感じる
――本作は主人公の秋乃が素直でひたむきに頑張っていて、ちょっとタカラジェンヌさんのような、もしかしたらお二人も想いを馳せられる部分があるかなと思ったのですが、主人公に対してどんなことを感じましたか？
七海：こんなに頑張れるのって、本当に素晴らしいことだと思うんです。失敗もいっぱいして、怒られているシーンもありますけれど、人のせいには絶対しないじゃないですか。「自分が良くなかったから次は！」と思える、人間力が高い人だなと私は思いました。
こういう新人さんだったら、みんな心から「協力してあげよう」とか、周りも「手を貸してあげよう」とか、思ってもらえるような人ですよね。
花乃：宝塚と通ずると思うのは、彼女自身、憧れてコンシェルジュという職業に就いて、このお仕事が好きという気持ちがとても大きいじゃないですか。
自分の意思で「前に進みたい」「成長したい」「ああいうふうになりたい」という夢をもっている姿が、新人さんならではのきらめきを感じましたね。きっとどんな人が観ても、自分が夢をもっていたときの気持ちを思い出せるといいますか。自分を重ねられるキャラクターだから、皆さんに愛されるんだろうなと思います。
誰かのことを想って動いている動物たちの姿、大人もきっと感じられるものがあるはず
――動物たちのお客さまの中には、絶滅種である“V.I.A”（ベリー・インポータント・アニマル）もいます。温かくほっこりとする場面だけではなく、メッセージ性としても深い部分がありましたけれども、お二人はストーリーに対してどんなことを感じましたか？
七海：私はこの作品を原作漫画で初めて読んだのですが、お客さまとして百貨店に来る動物たちが全員、誰かのことを想って動いているのがとても素敵だなと思いました。いろんなキャラクターがいるんですけれど、どのキャラも自分の大切な人のために動いているんです。
相手に何か良いものをお届けしたい。そういうところにこの作品のメッセージみたいなものを感じて、その想いがここに書いてあるけど（映画チラシにある「その想いは、ずっと続く。ずっと繋がる。」を指差しながら）まさに続いて、繋がっていくからこそのものだな、と。それを象徴するように百貨店の品物だったり、サービスだったりというもので、皆さんの心が繋がっているんだなと感じ、本当に素敵な作品だと思いました。
花乃：百貨店という、人間にとって馴染みのある場所に、絶滅種の動物たちがやって来るという、普段なかなか想いを馳せられない部分といいますか、少し意識の遠いところにあるものたちが絡み合っていくことで、まず子どもたちはこのかわいらしい絵とキャラクターにほっこりできると思います。一方で、大人にとってもきっと何か感じられるものがあるのではないかな、と。私が観たとき、実は最後泣けちゃって。素晴らしいですよね、こういう子どもから大人まで楽しめる作品は。素敵だなと思います。
もし、お互いを“案内”するなら？
ゆったりと過ごせるカフェに連れて行ってあげたい
――ここからは、作品にちなんだお話をお伺いできればと思います。「コンシェルジュ」は案内人という意味ですが、もしお互いを“案内”してあげるとしたら、何をしますか？
七海：花乃ちゃんはカフェが好きで、私もそうなんですよ。近くのカフェは行こうと思えばすぐ行けるので、ちょっと自然豊かなところ……たとえば軽井沢とかかな？
季節的に軽井沢といえば夏なので、少し暑いけれど、避暑地のおいしいカフェで、綺麗な景色を見たいです。アクティブに動くのもいいと思うんですが、のんびりと過ごすのがお互い好きなので、私としては良い景色を見て、おいしいカフェでゆっくりするというご案内を。お店を教えたいなと思います。
花乃：カイさんのコンシェルジュさん力、多分すごく高いと思います。前に娘役の上級生の方と何人かでご飯に行きましょうとなったときも、「私がお店決めとくから」という感じで手配してくださって「え、この服でよかった（汗）？」と思うくらい、素敵なレストランに連れて行ってくださいました。
そういう能力がとても高い方なので、私がご案内できるようなことはないと思うんですけれど……。でも、私もやっぱりカイさんとはカフェ巡りを想像しましたね。普段からとてもお忙しくされていますし、多分ご自身であまり意識されていないと思うんですけど、オンオフがカイさんってすごくあるから、オフの癒しの時間を満喫してもらえるような、やっぱり自然豊かなところにご案内したいなと思いました。休んでほしいです（笑）。
――最後に、映画を楽しみにされているお客さまに向けてメッセージをいただけますか？
七海：この作品は、観るたびに違うキャラクターを好きになれるくらい、どのキャラクターも本当に魅力的だと思います。さっき花乃ちゃんも言ったように、大人から子どもまで楽しむことができる作品なので、ぜひ自分の今回の推しキャラというのを作りながら、何度でも観にいらしてくださればうれしいです。よろしくお願いします。
花乃：七海さんがおっしゃったみたいに、推しキャラをいっぱい作っていただいて、でも最終的には「やっぱりクジャクたち良かったよね」と言ってもらえたら、うれしいなと思います（笑）。子どもたちが観たら「楽しかった！」となって、また何年か経って振り返ったときに「こんな意味があったんだ」と気が付ける。一緒に成長していけるお話だと思うので、皆さんの記憶の中にずっと残る作品になったらいいなと思います。
取材・文：矢内あや
Photo：野田涼
公演概要
『北極百貨店のコンシェルジュさん』
10 月 20 日(金)公開
キャスト：
秋乃：川井田夏海
エルル：大塚剛央
東堂：飛田展男
森：潘めぐみ
岩瀬：藤原夏海
丸木：吉富英治
給仕長：福山潤
トキワ：中村悠一
ワライフクロウ夫：立川談春
ワライフクロウ妻：島本須美
ウミベミンク娘：寿美菜子
ウミベミンク父：家中 宏
クジャク：七海ひろき
クジャク彼女：花乃まりあ
二ホンオオカミ：入野自由
二ホンオオカミ彼女：花澤香菜
バーバリライオン：村瀬 歩
バーバリライオン彼女：陶山恵実里
カリブモンクアザラシ：氷上恭子
ゴクラクインコ：清水理沙
ネコ：諸星すみれ
ウーリー：津田健次
原作：西村ツチカ『北極百貨店のコンシェルジュさん』（小学館「ビッグコミックススペシャル」刊）
監督：板津匡覧
脚本：大島里美
キャラクターデザイン・作画監督：森田千誉
コンセプトカラーデザイン：広瀬いづみ
美術監督：立田一郎［スタジオ風雅］
動画検査：野上麻衣子
撮影監督：田中宏侍
編集：植松淳一
音響監督：菊田浩巳
音楽：tofubeats
アニメーション制作：Production I.G
製作：アニプレックス、Production I.G、KDDI、ADK マーケティング・ソリューションズ、トーハン
配給：アニプレックス
主題歌：「Gift」Myuk（Sony Music Labels Inc.）
©2023 西村ツチカ／小学館／「北極百貨店のコンシェルジュさん」製作委員会
【公式 HP】 https://hokkyoku-dept.com/
【X】 HOKKYOKU_Dept
【Instagram】hokkyoku.dept
七海ひろきさん・花乃まりあさんサイン入りチェキプレゼント
「THEATER GIRL（シアターガール）」公式Twitterアカウントをフォロー＆リツイートで「七海ひろきさん・花乃まりあさんサイン入りチェキ」を抽選で1名様にプレゼント！
【応募方法】
①「THEATER GIRL（シアターガール） 」公式ツイッターアカウント（@theatergirl_jp）をフォロー
↓
②指定ツイートをリツイート
↓
③抽選で1名様に、「七海ひろきさん・花乃まりあさんのサイン入りチェキ」をプレゼント！！
【応募締切】
2023年12月7日（木）
【当選発表】
厳正な抽選の上、当選者の方へのみTwitterのダイレクトメッセージにてご連絡させていただきます。
