松田凌×七瀬恋彩インタビュー　舞台『SaGa THE STAGE～再生の絆～』「座組全員が本気で取り組むことによって生まれる面白さを届けたい」（後編）

2024.02.22

INTERVIEW

2024年2月22日（木）から、東京・サンシャイン劇場にて、舞台『SaGa THE STAGE～再生の絆～』が開幕します。

1989年発売の『魔界塔士サ・ガ』から始まる、スクウェア・エニックス発の人気RPG「サガ」シリーズ。シリーズタイトルの世界累計出荷・ダウンロード本数は1,100万本を超え、JRPGを代表する作品の一つとなりました。

本作は、スマートフォン向けRPG『ロマンシングサガリ・ユニバース』の本編では描かれなかったポルカ編の「その後」を舞台化。映像、音楽、歌、バトル、ダンス、全てが最高にエキサイティングな舞台がここに誕生します。

メインキャストには、ポルカ・リン・ウッド役の松田凌さん、リズ・リン・ウッド役の高槻かなこさん、ジョセフィン・リン・ウッド役の七瀬恋彩さん、バートランド・リン・ウッド役の岸本勇太さんのほか、ノエルを演じる佐藤アツヒロさん、イーヴリン／リアルクィーンを演じる土屋アンナさん、バルテルミーを演じる三浦涼介さんなど、豪華キャストの出演が決定しました。

インタビュー後編では、松田凌さんと七瀬恋彩さんにこれから始まるお稽古で楽しみにしていることや、作品にちなんで「もしゲームをプロデュースできるとしたらどんなゲームを作ってみたいか」などを伺ってきました。常にプロフェッショナルな姿勢で臨む松田さんとフレッシュで初々しさが際立つ七瀬さんが描く家族愛に期待が高まります。

インタビュー前編はこちら

ブレイクダンスが舞台上でどう表現されていくのか楽しみ

――まだまだお互い慣れていないところもあると思いますが、お稽古期間を経て仲良くなっていけるといいですね。

松田：特に、僕たちの演じる役柄は家族の関係にあるキャラクターなので、そこは年齢関係なく思うことを遠慮なく言ってもらえたらいいなと思います。いろんなことを我慢しながら本番まで過ごすのも嫌じゃないですか。お稽古が1ヶ月ほどあって、本番は東京と大阪にも行けるので、良き絆を築いていけたら嬉しいですね。

――役柄についても、コミュニケーションを通じて深め合っていけるといいですね。

松田：すごくお喋りで面白い人が、カンパニーに何人かいるのは知っているんですよ。だから期待しておいてね（笑）。

七瀬：はい（笑）。（微笑みながら頷く）

――今回の舞台は映像や音楽もエキサイティングで素晴らしいですが、歌やバトルシーン、技の表現など、目でも耳でも楽しめる舞台になっていると思います。そういった面も含め、お稽古で楽しみにしていることはありますか？

七瀬：自分の特技がブレイクダンスなので、それがどうやってアクションに絡んでいくのか、どうやって戦いを表現していくのか、今からすごく楽しみですね。

――七瀬さん、身体能力が素晴らしいですからね。

七瀬：でも、運動神経はめちゃくちゃ悪いんですよ！

松田：えええ、そうなの！？

七瀬：はい（笑）。本当にめちゃくちゃ悪くて、かけっこでも周回遅れしちゃうくらい走るのが遅いんですけど、ダンスだけはハマりましたね。

松田：このインタビューを読んでくださっている皆さま、ぜひSNSで調べて見てみてください。本当にすごいですから！

七瀬：運動神経が悪い人でも頑張ったらできると思うので、「一緒に頑張りましょう！」という気持ちで……。

松田：素晴らしい。今、七瀬さんがおっしゃったように、土屋アンナさんの歌や、佐藤アツヒロさんのアクション、七瀬さんのブレイクダンス……それらがバトルシーンなのか、シリアスなシーンなのか、センチメンタルなシーンなのか。自分たちの武器を最大限に表現できる瞬間がどう作られていくのか、僕もとても楽しみです。

僕たちが今生きている場所とは全くかけ離れた世界を表現するにあたって、俳優として板の上に立つ人たちは、自らの表現方法で演技に説得力を持たせるので、それが演劇の面白いところの一つだと思うんですよ。

もちろん、衣装やメイク、いろんなものがあるけれど、七瀬さんがブレイクダンスをしながら表現するだけでお芝居の説得力は生まれるといいますか。そういった瞬間がお稽古でいろいろと出てくると思うので、そこはとても楽しみですね。

――特にこの舞台は全員がクリエイターとして作っていく感覚が強いかもしれませんね。

松田：だからこそ、多方面のいろんな枠組みを超えた演者の方たちが集まったと思うんですよね。アクションが得意な人、ダンスや歌が得意な人はもちろん、お芝居で全部持っていく人もいるかもしれないし、それぞれの魅力を出し合える。みんなの個性や魅力を見られるのはとても楽しみです。

自分がプロデュースするなら、どんなゲームを作ってみたい？

――作品にちなみまして、もし自分がゲームをプロデュースできるとしたらどんなゲームを作ってみたいですか？

松田：僕は、食べ物の中で寿司が一番好きなんです。なので、寿司職人を目指すゲームがあったらやりたいかな。釣り人（を目指すゲーム）はあるんですけどね。でも、寿司を握るゲームは今までやったことがないから、もしかしたらハマるかも。握り方やわさびの量とか、お寿司って技法がさまざまあるんですけど……。

――寿司職人になるまでの過程を描く、シミュレーションゲームのような感じですかね？

松田：そうですね。一流の寿司職人になるまでを体験できる。江戸前寿司か関西寿司かを決めたり、両方マスターするコースもあったり、あとは世界を目指すか。でも、僕は日本で突き詰めるコースでやりたいです（笑）。

――七瀬さんはいかがですか？

七瀬：『ロマサガRS』以外、実は今まであまりゲームをやったことがないんです。けれど、大人数でワチャワチャできるゲームがあったらやりたいですね。

たとえば、ダンスを踊らせるゲームとか？　自分が踊った動画をモーションキャプチャ（動作をデジタルデータ化する技術）にして踊らせることができるアプリがあるので、そういうのを使ってダンスバトルできるゲームがあったらやってみたいです。自分でキャラクターを作って、それを踊らせてバトルする、みたいな。

――面白いですね！　それ、売れそうです。

松田：あれ。僕のときは「売れそう」って言ってなかったですよね（笑）？

――松田さんのゲームは、コアなファンの方に刺さりそうだなと思いました（笑）。

松田：あははは、心優しい（笑）。ありがとうございます。

選ばれるべくして選ばれた人たちが集まった本作、ぜひ劇場に確かめに来てほしい

――最後に、本作を楽しみにしている方に向けてメッセージをいただけますか？

松田：前回の『SaGa THE STAGE～七英雄の帰還～』は2018年の公開だったので、約5年ぶりに「サガ」シリーズの舞台を皆さまにお届けできることになりました。そんな舞台ですから、おそらく選ばれるべくして選ばれた人たちが今回集まったと思うんですよ。

だから、『ロマンシングサガ』の名に恥じないよう、座組全員が一丸となって本気でやることによって生まれる面白さがあると思いますし、お客さまの時間とお金を割いて観に来ていただける価値のあるものにしてみせますので、口で言うのは簡単ですけれども、ぜひ劇場に確かめに来ていただけたら嬉しいです。

七瀬： SNSでの声を見ていると、『ロマサガRS』がたくさんの方に本当に愛されているんだなと伝わってくるんです。そんなゲームの舞台に今回出演できることが本当に嬉しいです。『ロマサガRS』ファンの方々はもちろん、会場に観に来てくださる方々にも楽しんでいただける時間を作れるよう、精一杯演じたいと思います。よろしくお願いいたします。