菜々香・白峰ゆり・高橋桃子インタビュー 『ヒプノシスマイク -Division Rap Battle-』Rule the Stage -Renegades of Female- 「『ヒプステ』ならではの高揚感や楽しさを感じてもらえたら」（後編）
2024年7月4日（木）から東京・品川プリンスホテル クラブeXにて『ヒプノシスマイク -Division Rap Battle-』Rule the Stage -Renegades of Female-が開幕します。
2017年に音楽原作キャラクターラッププロジェクトとして始動した『ヒプノシスマイク』（通称「ヒプマイ」）は、2019年に舞台化。怒涛のラップバトルと、胸熱くなる芝居とパフォーマンスが絡み合い、『ヒプステ』の愛称で人気を博している舞台シリーズです。
シリーズ最新作『-Renegades of Female-』はシリーズ初の中王区公演として、ファンからの注目が集まっている作品です。
THEATER GIRLでは、東方天 乙統女役の菜々香さん、勘解由小路 無花果役の白峰ゆりさん、碧棺 合歓役の高橋桃子さんにインタビュー。後編では楽曲レコーディングの思い出や、3人が思う“かっこいい人”エピソードなどをお聞きしました。
練習の100億倍のパンチで奏でたテーマソング『QUEEN’s Precepts』
――テーマソング『QUEEN’s Precepts』もとてもかっこよかったです。この楽曲のレコーディングはいかがでしたか。印象的だったエピソードや、キャラクターとして歌うという点で心がけたことなどあれば教えてください。
高橋：私は普段からヒップホップをよく聴くのですが、自分で歌うのは初めてだったんです。レコーディングで、「手を使って感情を入れてやってみよう」と言われて、ラッパーのように見様見真似で手を動かしたのですが、これまでやったことがないからもうぎこちなくって（笑）。それから、私の声は軽くて、かっこよく聞こえないと困るなと思ったので、かっこよく聞こえるように力強く歌うことも意識しました。
白峰：3人のバランスが大切な楽曲だったんです。1人でレコーディングをして「こういう感じかな」と思っていたものが、3人が合わさった時にそれぞれのカラーがかなり明確に出ていたのが印象的でした。
3人で並んだときに、無花果はパンチのあるところを担うので、それをきっちり出せたらいいなと思いながら練習していたんです。だけど、レコーディングに行ったら練習の100億倍くらいパンチが必要で。本当にがんばりました（笑）。
菜々香：本当にそうでしたね。準備していたものを1回忘れないといけないくらいだったのですが、逆にその場で作っていく感じがすごく楽しかったです。ラップのレコーディングをする前に、役どころについてみんなでお話する時間があって。それが印象に残っていたので、自分の中に改めて役を落とし込むことができました。
ただ難しかったのが、私の声はもともとけっこう高い方なのですが、乙統女様の威厳ある姿を声で表現しなくちゃいけないし、原作で乙統女様を演じている小林ゆうさんの声も聴きこんでいたのでそのイメージもあるし、そのうえで「自分の限界はどこなんだ」と思いながら、自分と戦いました。
――ちなみにこれまでにラップの経験は？
菜々香：小さい頃から音楽をやっていたので、スクールで触れることはありましたが、本格的にラップを歌うというのは今回が初めてでした。
高橋：私は普段はヒップホップしか聴かないくらい好きなんです。弟がすごくヒップホップが好きなので、その影響で好きになって。
白峰：どういう曲を聴くの？
高橋：カニエ・ウェストとか好きです。
菜々香：おお。意外。
高橋：でも好きだけど歌ったことはなかったので、私も初挑戦でした。
白峰：私も初めてです。観たり聴いたりは好きですけど、まさか自分がやるとは思いもしなかったので。実際にやってみて、これをフリースタイルでできる方たちのすごさを痛感しました（笑）。
弱さも内包した強さを目指して。3人が憧れる“強さ”とは
――3人とも芯の強さを感じるかっこいいキャラクターを演じるということにちなみ、皆さんが思う“かっこいい女性”像を教えてください。
白峰：自分が強くないと、人を100パーセント信じきることって難しいと思うんです。そういう強さがある女性には惹かれますし、そうなりたいと思います。あと、自然体でいられること。自分ができないこともできることも偽らない人。そんなことないですよって謙遜しすぎるのも違うし、できないことを強がって隠すのも違うかなと思うので、全部フラットに自然体でいられる人がかっこいいなと思います。
菜々香：わかります。ありのままっていいですよね。
――高橋さんはいかがですか。
高橋：自分が進みたい道とか、自分がやりたいことに疑いを持たず、絶対的な自信を持って意志を貫ける人は強いと思いますし、そうなりたいです。
――もともと意志が強いタイプですか。
高橋：いや、どうだろう？ 強いのかな？
菜々香・白峰：強い気がする。
高橋：多分強いんですけど、誰かに何か言われると、すぐに共感しちゃうところもあって。
白峰：でも柔軟でいいんじゃない。
菜々香：すごくいいことだと思う。
――菜々香さんはどうでしょうか。
菜々香：私は、自分の弱さを知っていて、それを受け入れて強くなろうとしている女性とか、思っている意見を怖くても言える人が憧れですね。私は内に秘めて考えてしまうタイプなのですが、そういう人になれたらいいなと思っています。
「この人たちにやってもらえてよかったと思ってもらえるよう」バトンをつなぐ中王区公演
――ありがとうございます。では最後に、皆さんの公演への期待も込めつつ、公演を楽しみにしている皆様へのメッセージをお願いします。
高橋：私は2.5次元の舞台が初めてで、まだまだ未熟ですが、これからお稽古が始まって、演出の植木豪さんや、共演する先輩方のすごさをたくさん吸収して、学んで、自分のものにして、観てくださった皆さんの期待に応えられるよう全身全霊で努めますので、楽しみにしていただけたら嬉しいです。
白峰：『ヒプノシスマイク』そして『ヒプステ』を応援してくださっている方や作品に携わっている方の思いが積み重なって、中王区の公演をさせていただけると思うので、すべての思いをバトンとして受け取って、これからお稽古、本番に臨んでいきたいなと思います。応援してくださっている方々に、観てよかった、この人たちにやってもらえてよかったと思ってもらえるよう、今から死ぬ気で必死に努力したいと思います。
菜々香：初めての中王区公演ということで、皆さんすごく期待してくださっていると思います。私たちも今からどんなものになるのかというワクワク感でいっぱいです。『ヒプステ』ならではの高揚感や楽しさを、この公演でも感じてもらえるように頑張りたいと思います。
取材・文：双海しお
Photo：野田涼
公演概要
『ヒプノシスマイク -Division Rap Battle-』Rule the Stage -Renegades of Female-
【東京】2024 年 7 月 4 日（木）～7 月 15 日（月・祝） 品川プリンスホテル クラブ eX
【大阪】2024 年 7 月 25 日（木）～7 月 28 日（日） 松下 IMP ホール
原作 EVIL LINE RECORDS
演出 植木 豪
脚本 亀田真二郎
音楽監督 KEN THE 390
テーマソング 井手コウジ
キャスト：
東方天 乙統女：菜々香
勘解由小路 無花果：白峰 ゆり
碧棺 合歓：高橋 桃子
邪答院 仄仄：太田 夢莉
天都己 一愛：涼邑 芹
ツクヨミ：田野 優花
CHU-OH DANCE BATTLE“C.D.B”
MIKU 松本 ユキ子 平野 茜子 権田 菜々子 Rin akarin
チケット情報：
＜一般発売日＞2024 年 6 月 1 日（土）10:00
＜料金＞12,000 円（全席指定／税込）
見切れ席：12,000 円（税込）
チケット・公演に関するお問い合わせ： Mitt TEL：03-6265-3201（平日 12:00～17:00）
主催： 『ヒプノシスマイク -Division Rap Battle-』Rule the Stage製作委員会
◆公式サイト：https://hypnosismic-stage.com/
◆公式 X：https://twitter.com/hm_rtstage
©『ヒプノシスマイク -Division Rap Battle-』Rule the Stage製作委員会
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