松下優也インタビュー ミュージカル『ジャック・ザ・リッパー』 「世界観や役柄が自分と合いそうと感じ、すぐに出演を決めた」(前編)

INTERVIEW
――共演者の方も松下さんのようにミュージシャンとしても活躍されていたり、声優や俳優として活躍されていたりと、かなり多彩な方がそろっていますが、実際に稽古をしてみてカンパニーの印象はいかがですか。
コロナ禍という状況のため、たくさんお喋りできる環境ではないのですが、まず演出の白井晃さんがとても丁寧に、そして繊細に演出をしてくださるので、僕らも安心して稽古ができています。やっていることは本当に大変ですが、平和なカンパニーだなと思います。日本版初演ということでやらなければいけないことも多い中、いろんなことが起きてもおかしくない状況なのに、お互いがぶつかるようなことも全くなくて。平和に進められているのは、演出の白井さんの存在が非常に大きいです。

あとは自分がミュージカル出身ではないということもあり、やらせていただくからにはきちんとリスペクトを持ったうえで学ばせてもらいながら、自分としての姿勢を見せていきたいというのが根底にあって。でもミュージカルの仕事が続いて慣れてきてしまうと、それを一瞬忘れてしまうときがあるんです。
それが今回は堂珍(嘉邦)さんであったり、(小野)賢章くんであったり、元々ミュージカルの出身ではない方がいらっしゃるので、境遇が似ているような感じがして勝手に共感して親近感を覚えています。そういう意味では今回とても安心感がありますね。