松下優也インタビュー ミュージカル『ジャック・ザ・リッパー』 「世界観や役柄が自分と合いそうと感じ、すぐに出演を決めた」(後編)
――ミュージカル『ジャック・ザ・リッパー』は世界的に有名な未解決事件が元になっていますが、今回の共演者の中で、「まだ未知な部分がある」という方や、「今後解明していきたい」と感じる方はいらっしゃいますか?
僕は、(加藤)和樹くんですかね。
――Wキャストで同じアンダーソン役をやられる加藤さんですね。
和樹くんとミュージカルでの共演は初めてなのですが、もう10年くらい前に、番組やライブイベントでご一緒する機会がありまして。だから一応、お互い顔見知りではありました。でもミュージカルでの共演は今回が初めてで、さらに今回はWキャスト。面白い縁ですよね。
僕が初めて和樹くんとお話したときの印象は、「あれ? 思っていたのと違う」でした(笑)。どういうことかと言うと、彼って身長も大きめですし、顔もなんていうか……キリッとした顔をされているじゃないですか。ちょっと一見怖そうな感じというか(笑)。なので、性格もクールな方なのかなと思っていたのですが、実際にお話してみると外見とギャップがあって。
もちろん今回こうやって稽古を一緒にやっていて、とても真面目な方ですし、場数を踏んでいるだけあってさすがだなと尊敬する部分も多いのですが、パーソナルな部分でいうとまだ分からないことも多いですね。何が僕の中で引っかかる部分なのか、まだ答えは見つかっていないのですが。
――実際にお話してみると、松下さんが想像されていたイメージとは違ったのですね。
もしかしたらファンの方はご存知なのかもしれませんが、和樹くんってちょっとその……天然な性格というか(笑)。シュッとした見た目からは想像が付かないので、余計にそう感じてしまうといいますか。
――そうなんですね! 天然という意外な一面も知りつつ、これからもっと加藤さんを解明していきたいなという感じですか?
はい。僕もまだ和樹くんの外見と中身のギャップに慣れていないこともあり(笑)、謎に包まれた存在です。これからこの作品を通じて、どんな方かもっと知っていけたらいいなと思います。実際はどうなんだろう。ファンの方からすると和樹くんのキャラは有名なのかな? とても気になります(笑)。
――それでは、最後に改めて本公演への意気込みをお願いします。
日本版初演ということで、やはり気持ちが燃えていますし、とてもやりがいを感じています。キャスト、スタッフ全員で、最高のものをお届けできるように、日々稽古を頑張っていますので、ぜひ劇場にいらしてください!
取材・文:THEATER GIRL編集部
Photo:山内洋枝(PROGRESS-M)
ヘアメイク:天野誠吾
公演概要
ミュージカル『ジャック・ザ・リッパー』
<東京公演>
2021年9月9日(木)~29日(水)
日生劇場
<大阪公演>
2021年10月8日(金)~10日(日)
フェニーチェ堺 大ホール
キャスト:
ダニエル:木村達成・小野賢章(Wキャスト)
アンダーソン:加藤和樹・松下優也(Wキャスト)
ジャック:加藤和樹・堂珍嘉邦(Wキャスト)
グロリア:May’n
ポリー:エリアンナ
モンロー:田代万里生 他
スタッフ:
作曲:Vaso Patejdl
作詞:Eduard Krecmar
脚本:Ivan Hejna
演出:白井晃
公式サイト:https://horipro-stage.jp/stage/jacktheripper2021/
ストーリー
1888年ロンドン。
刑事のアンダーソン(加藤和樹・松下優也)は娼婦だけを狙う、“ジャック・ザ・リッパー”と呼ばれる殺人鬼(加藤和樹・堂珍嘉邦)を追っていた。残忍な犯行で解決の糸口も見えないため、マスコミを排除し非公開で捜査を進めようとする。 しかしロンドンタイムズ紙の記者、モンロー(田代万里生)はスクープ記事のネタを狙って アンダーソンに近づく。 モンローは、麻薬中毒者で金が必要なアンダーソンの弱みにつけこみ、情報提供の取引に応じさせてしまう。
4度目の殺人現場で、アンダーソンの前に男が現れ「犯人を知っている」と告白する。「そいつの名前はジャックだ」と。 彼は、7年振りにアメリカからロンドンにやってきた外科医ダニエル(木村達成・小野賢章)。 7年前、ダニエルと元娼婦のグロリア(May’n)はジャックと出会っていた。
犯行が重ねられ事件は混迷を極めていく一方。 アンダーソンはダニエルの告発に基づき、おとり捜査を計画するが、ロンドンタイムズ紙は “ジャック・ザ・リッパー”の殺人予告記事の号外を出してしまう。 そして、アンダーソンと彼のかつての恋人だったポリー(エリアンナ)までもが事件に巻き込まれる。
果たして、殺人鬼“ジャック・ザ・リッパー”の正体とは…?
そして、本当の目的とは…?