甲斐翔真、夢咲ねねインタビュー ミュージカル『October Sky -遠い空の向こうに-』「劇場を出たときに晴れやかな気持ちになってほしい」(前編)
INTERVIEW
――それぞれ役の人物像に対してどんなイメージをお持ちですか? また「こういうふうに演じてみたい」ということがあれば、教えてください。
甲斐:主人公ホーマーは、ロケットに憧れて、最終的にはNASAの技術者になるというまさに夢を叶える人物です。ですが、作品の冒頭はそんな気力を持っているようには見えないといいますか。強い人ではない印象です。お兄ちゃんはアメフトの特待生なのに、それに比べて出来の悪い弟。そんな子がロケットに心を奪われて、猪突猛進していく。それをどう生き生きと表現できるか、今は考えています。
あとはホーマーの弱さも大事にしたいですね。物語が進むにつれて強くなっていくわけですが、元々が弱いからこそ強さが際立つと思っていて。たとえば、アメフトの特待生で大学に行った兄はもちろんすごいのですが、そんな兄が夢を叶えても「だよね」という感じですよね? でもこの作品の意外性は、「あんなに弱かったホーマーがロケットを飛ばした」というのが強いインパクトになっていまして。大人を巻き込んで、父ジョンもひっくり返して、「それくらいすごいことをした」というのが伝えられればいいなと思っています。
夢咲:私もミス・ライリーがどういう時代背景の中、どういう人生を歩んできたのかを深く掘り下げていきたいですね。
少年たち4人が一番の主役なので、その彼らがお稽古を通してどういう生き様を見せてくれるのか、今からとても楽しみです。それを見て、先生としてどういうふうに背中を押せば導いていけるのか。お稽古を通して、それぞれの夢や思いを感じながら作っていきたいと思っています。