末原拓馬インタビュー 劇団おぼんろ 第20回本公演『パダラマ・ジュグラマ』「世界に通用する演劇を作る」(前編)
――末原さんが演出される際に、独自の演出手法や何かこだわっていることはありますか?
演出へのこだわりは、ものすごくあります。やっぱり僕自身が俳優でいろんな現場を経験して、良かったもの悪かったものを感じたというのもあるし、海外の演出を学んだりしたこともあるので。結局は俳優が自分で生み出したものが大事だと思う一方で、物語のルールは全員が正しく持たないといけないと思っています。
なので、どういうものを作るか、根底の部分についての説明はしつこいくらいにします。その上でどうやって見せるのか、あなたにとってどういう風にやるのがいいのか、最初の方はそういったことを話す時間を取りますね。あとは、画やリズム感の作り方はいろんな演出家さん同様にこだわっています。
――俳優としての活動もあってこそ、見えてくる演出手法もあるのでしょうか。
そうですね、どちらかというと僕の場合は反面教師が多かったです。「俳優は演出の駒だ」という言葉もあって、言われた通りのことをやるのも大事だけど、その先に僕ら俳優の仕事があるのだと思っています。一人ひとりがアーティストのように仕事をしていくということが大事です。全員がピカソだったらそりゃすごいじゃんってなるけど、もちろんそのためには俳優に高い基礎力があることが大前提です。
だから、作品の上辺だけを説明されても自分で深められないから、そうではなく、いくらでも深められるっていう状態に持っていく。なので、俳優とのディスカッションも常にするようにしています。「今日はこうだった。でも、昨日はこうだった」という、チェックの時間は長く取っていますね。
――かなり長くディスカッションの時間をとられるんですね。
全体に対してと、個別に話すことと両方あります。表面的なところから深い話になっていくと、俳優の持っているパーソナルな部分……生まれ育ちとかトラウマとか、そういったところまでちゃんと触れた上で表現をどうするか話していかないと、高い水準のものは作れません。
――それは他の現場ではあまりないことなのでしょうか?
良い悪いじゃないですけど、他の現場では効率的を重要視されることも多いです。それなりにお仕事をさせてもらってきて「こうだったらこうだよな」という最短距離も知っています。でも僕自身もまだ見たことないものを見てみたいっていう気持ちがあるので時間に糸目をつけずに稽古に臨んでいます。
初日にそれを話して、あとはやっておいてと言ってしまえば芝居は作れるという考え方もあるんです。でも、それは自分がやるものではないと思っていて。見たこともない瞬間というのを常に追い求めています。
取材・文:THEATER GIRL編集部
公演概要
劇団おぼんろ 第20回本公演『パダラマ・ジュグラマ』
【作・演出】末原拓馬
2022年2月13日(日)~2月20日(日) 全14ステージ
【会場】
Theater Mixa
〒170-0013 東京都豊島区東池袋1-14-3 Mixalive TOKYO 6階
https://mixalivetokyo.com/
<出演者>
タック役:末原拓馬(劇団員)
トシリモ役:富田翔/八神蓮
リンリン役:高橋倫平(劇団員)/塩崎こうせい
メグメ役:わかばやしめぐみ(劇団員)/岩田華怜
ジュンバ役:さひがしジュンペイ(劇団員)/登坂淳一
<チケットについて>
一般発売:2022年1月22日(土)正午~
絶賛発売中!
プレミアム 10,000円(税込)
特典:毎ステージごとに内容が変わる「日刊パダラマ新聞」付き
一般 7,800円(税込)
いいね 投げ銭
※初日の13日18:00の回に座席数限定でいいねを発売します。 いいねは基本入場無料。 終演後に言い値での投げ銭になります。
お客様は事前にお席だけご予約してご来場いただき、 代は当日投げ銭になります。
取り扱い:楽天チケット
<生配信について>
発売日:2022年2月10日(木)正午
料金:プレミアムチケット 5,000円(税込)(特典:日刊パダラマ新聞付き)
(auスマートパスプレミアム会員価格4,500円(税込))
一般チケット 3,500円(税込)
(auスマートパスプレミアム会員価格3,000円(税込))
生配信日程:2月20日(日)11:30 / 16:00
アーカイブ配信期間
・2月20日(日)11:30公演→当日17:00~2月28日(月)23:59まで
・2月20日(日)16:00公演→当日22:00~2月28日(月)23:59まで
配信プラットフォーム: uP!!! (アップ)
おぼんろ公式サイト: https://www.obonro-web.com
おぼんろ公式Twitter:@obonro_new