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美弥るりかインタビュー Musical「The Parlor」「多くの人に共感してもらえる主人公を等身大で演じたい」(前編)

INTERVIEW

――稽古中に、演出の小林さんから何か求められたことはありましたか?

まだ稽古が始まって3日目なのですが(取材時)、冒頭部分を立ち稽古しながら段取りを覚えつつ、台詞を体に入れているという段階です。私は今まで悪役とか幻とか特徴のある役ばかりを演じてきて、“普通の人間”を演じたことがほとんどないんですよ(苦笑)。

朱里は日本人で、世代も実際の自分自身と近くて、今この瞬間を生きている人間として初めて演じるタイプの役。だからといって「じゃあ円山朱里は普通か?」と聞かれても決して普通ではないと思うし、そもそも「普通とは何だ?」という根本的な話になっちゃうんですけどね。「普通の人ってどうやってしゃべるんだろう?」じゃないですけど、私にとってはまず“そこ”が最初の大きな壁となりました。

そして、もうひとつ難しく感じているのが、出演者の皆さんがすごくハートフルな方々ばかりで「人々が集まる温かい場所を作りたい」という思いから作られた「ザ・パーラー」にふさわしい温かさが皆さんのお芝居や台詞のひと言ひと言に滲み出ていて、円山朱里ではない“本名の私”がその温もりに行きたくなってしまうということ。

人と関わりたくない朱里として、その温もりを拒絶しなければいけないのに、皆さんの言葉を聞いているうちに自然とウルウルしてしまったり「ステキだな」と思ってしまうけど、その気持ちに飲まれてしまうと朱里ではなくなってしまう・・・・・・。そんな感じで、今まで味わったことのない不思議な感覚を毎日の稽古で味わっています。

次のページ:キャストと役の心が既にもうくっつきつつあるみたいな感情

THEATER GIRL編集部

観劇女子のためのスタイルマガジン「THEATER GIRL(シアターガール)」編集部。観劇好きの女子向けコンテンツや情報をお届けします。

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