前川優希インタビュー 『忠臣蔵 討入・る祭』 「今回はもう一個違う気持ちで臨まないといけない」
INTERVIEW
――今年はいろいろなことがあった一年でしたが、自粛期間などを経て、なにか考え方に変化はありましたか?
大きな意味で言えば“感謝”ですかね。本当にいろんなことが当たり前ではないんだということに気付きましたし、今こうやってお話をいただけたり、役者を続けられていること自体がありがたいなと。でも、役者に関わらず、飲食関連や観光業の方など、お仕事を続けていくことが大変だった方も多いと思うんです。本当にこのコロナに関しては、誰も得をしていないと思ってるんですよ。
たくさんの方が苦しい思いをして、苦渋の決断をしなければならない状況の中、(俳優を)続けられていることもそうだし。数ヶ月ほど自由な時間を与えられた訳じゃないですか。だから、自分を見つめ直したり、応援してくださっている皆様に対して、「自分になにかできることがあるんじゃないか」と考えたり、改めていろいろなことを見つめ直せた期間ではありました。
――自粛期間はいろいろなことを見つめ直せた期間でもあったんですね。では、今作で描かれるのが“背負う男たちの物語”ということにちなんで、前川さんが「これなら背負える」と自負できることについて聞かせてください。
背負うというか……僕、人の話を聞くことがすごく好きなんです。その中には愚痴や悩みっていうものもある訳で。だから、そういう話を聞くことって、少しだけその人の人生を背負ったりすることにもなると思うんですよね。だからといって自分が何かできる訳じゃないし、解決策を提示できる訳ではないんですけど、背負うだけならできるよって。俺も一緒に聞くし、背負いますって感じですかね(笑)。