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小西遼生インタビュー ブロードウェイミュージカル『ピーターパン』 「純粋な演劇は想像力を豊かにするもの」

INTERVIEW

――小西さんが舞台に立っていて、嬉しくなる瞬間はどんなときですか?

舞台に立っている瞬間はずっと嬉しいですね。ただ、本番も好きなんですけど、稽古中にどんどん出来上がっていく時がすごく好きで。判らなかったことが一個ずつ紐解かれていく瞬間が。今回だと、演出家の森さんの言葉一つで、「あーこのシーンはこういうことだったんだ」とみんなが腑に落ちる瞬間があって。その発見の一つ一つにすごくワクワクしますね。

――腑に落ちる瞬間は、演出家さんによって、毎回タイミングが違うのでしょうか?

演出家の言葉はヒントであって、役者同士が気付く瞬間がすごく大事なんです。それができた時に初めてコミュニケーションが生まれる時がいつも幸せです。

――では、『ピーターパン』の物語にかけた質問もさせてください。小西さんが「大人になったなぁ」と思う瞬間はどんな時ですか?

難しいですね。未だに子供だなぁと思うこともあるし。そんなことばかり言っていられないときもあるし(笑)。でも、大人になったと思う瞬間ってだいたい寂しいときかも。新鮮なものが、鮮度がなくなった瞬間みたいな。例えば何かに感動することにしても、人は欲深で、より大きな感動を求めていくじゃないですか。感動自体はなくならないんだけど、前はささやかなことで感動していたことが、ちょっとずつ失われていくみたいな。そういうことがふと寂しいと思うときはありますね。

でもやっぱり、大人になったなぁと思う瞬間は、単純にお酒を飲んでるときかな(笑)。

――分かりやすい表現をありがとうございます(笑)。では最後に改めて、今作への意気込みを聞かせてください。

昨年はコロナ禍により中止になってしまった本作ですが、その一年があったことで、より届けたいという想いが強い作品になったと思います。これほど家族や、大切な人たちと同じ空間を過ごしてもらいたいと思える作品もあまりないと思うし、この物語って、結局家族の物語だと思うんですよね。 子供たちは勿論、大人になった人たちにも、沢山の経験があればこそ味わい深くなる作品だとも思います。自分の心の中のピュアな部分に立ち返って、ネバーランドは本当にあるよと思ってもらえるように頑張ります。ミュージカル『ピーターパン』40周年という大きな節目に、ぜひ劇場に足をお運びくださいませ。

取材・文:桑原梨沙(THEATER GIRL編集部)
Photo:青木早霞(PROGRESS-M)

公演概要

青山メインランドグループファンタジースペシャル
ブロードウェイミュージカル『ピーターパン』

【東京公演】2021/7/22(木・祝)~8/1(日)
めぐろパーシモンホール 大ホール

【神奈川公演】2021/8/7(土)・8/8(日)
相模女子大学グリーンホール 大ホール

【大阪公演】2021/8/14(土)・8/15(日)
梅田芸術劇場メインホール

【仙台公演】2021/8/21(土)・8/22(日)
仙台銀行ホール イズミティ21・ 大ホール

【名古屋公演】2021/8/28(土)・8/29(日)
御園座

キャスト:
ピーターパン:吉柳咲良
フック船長・ダーリング氏:小西遼生
ウェンディ:美山加恋
ダーリング夫人:瀬戸カトリーヌ
タイガー・リリー:宮澤佐江 他 

スタッフ:
原作:サー・ジェームズ・M・バリによる作品を元にしたミュージカル
作詞:キャロリン・リー
作曲:モリス(ムース)・チャーラップ
潤色・訳詞:フジノサツコ
演出:森新太郎

公式サイト:https://horipro-stage.jp/stage/peterpan2021/

ストーリー

あるところに、いつまでも子どものままの男の子がたった1人いました。
いたずら好きで、やんちゃでちょっぴり意地悪で、そして空を飛べるその子の名前はピーターパン(吉柳咲良)。ある日の夜、ピーターパンはダーリング夫妻(小西遼生・瀬戸カトリーヌ)の家に “ あるもの ” を取りに忍び込みます。そこでダーリング夫妻の子供たち、ウェンディ(美山加恋)、ジョン(津山晄士朗)、マイケル(遠藤希子・君塚瑠華(Wキャスト))と友達になったピーターパンは3人を連れて夢の国ネバーランドへと飛び立ちます。ウェンディはネバーランドで出会った迷子たちの“お母さん”になり、タイガー・リリー(宮澤佐江)率いる森の住人たちとも仲良くなりました。ウェンディたちは、みんなと楽しく愉快な時を過ごしながらも、いつしか家が恋しくなり、迷子たちも連れてロンドンの家に戻ることにします。ところが、フック船長(小西遼生)率いる海賊たちが待ち構え、ウェンディたちを捕らえてしまいます。全員で海賊との激しい戦いの末、ピーターパンとの最後の別れを惜しむウェンディたち。ウェンディは彼にお願いをします。「春の大掃除の季節にはきっと迎えに来てね。」と。時が経ち、約束を果たしにピーターパンがやってくるのですが…。

THEATER GIRL編集部

観劇女子のためのスタイルマガジン「THEATER GIRL(シアターガール)」編集部。観劇好きの女子向けコンテンツや情報をお届けします。

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