水田航生インタビュー　ロック☆オペラ『ザ・パンデモニアム・ロック・ショー～The Pandemonium Rock Show～』「お客さまの反応を生で感じたとき、役者をやっていてよかったと思う」

2021.09.18

INTERVIEW

――今回、ロックバンド「THE REASON」は、若者から熱狂的な支持を受けるようになりますが、水田さんが現在熱狂しているものは何かありますか？

今は、大谷翔平さんのニュースに毎日熱狂しています。僕は全然野球ができないのですが、大谷さんだけは見ちゃいます。

――そうなんですね。水田さんにとって、大谷さんの魅力とはずばり何でしょうか？

やっぱりスーパーマンなところですかね？　ヒーローといいますか、人が考え付かないようなことを当たり前のようにやられている姿とか、期待されていることにちゃんと応えて結果を残していく姿に率直にすごいなと思います。自然と目を追ってしまう感じです。日本を代表して頑張ってほしいなという気持ちになりますね。

――大谷さんのようになりたいという気持ちもあるのでしょうか？

いや、無理ですよ！　大谷さんにはなれないです（笑）。それぞれだから僕は僕の道を、と思っています。

お客さまの反応を生で感じたときに、「役者をやっていてよかった」

――水田さんが普段役者の仕事をしていて、やりがいを感じる瞬間はどんなときですか？

一番は舞台が終わった後のカーテンコールで拍手してくださっているお客さまの雰囲気や顔、反応を見て、本当にこの一瞬を楽しんでくださったのだなと感じるときです。自分がやっていることが「あー、楽しい！」となる瞬間はもちろんありますが、それに対して拍手を送ってくださるみなさんの姿を見たり、感じたりできるときが、役者をやっていてよかったと思う瞬間です。

――カーテンコールで明るくなると、お客さまの表情は結構見えるものなのでしょうか？

そうですね。今はマスクをしているのでもちろん表情は見えないですが、それでもなんとなく伝わる雰囲気ってありますよね。顔は見えないけれど笑ってくれているなとか、感動して泣いてくれているなとか。あとは拍手してくださる手の動きなど、体の使い方一つで伝わるものがたくさんあると思うので、そういうのは舞台上からでもよく見えています。

先輩方の素敵なところを取り入れて、最終的には自分らしさを作り上げたい

――ちなみに、水田さんが尊敬している役者さんを挙げるとしたら、どなたになりますでしょうか？

昔からお世話になっている山本耕史さんや新納慎也さんは今でも仲良くさせていただいている先輩で、とても尊敬しています。

数多くいらっしゃる素敵な役者さん、素敵な先輩方からいいとこ取りといいますか……。素敵だと思うところを自分がピックアップして、真似できそうなところはどんどん引き出しに入れていって、最終的には自分らしさを作り上げていきたいです。それを経て、オリジナリティのある役者になりたいなと思います。

――尊敬する役者さんをそのまま真似するのではなく、自分に取り入れられそうなところは取り入れて、水田さんらしさを作っていきたいということなんですね。

一時期山本耕史さんのようになりたいと思って、目指していた時期もあったんです。でも、ミュージカル『オーシャンズ11』のときに香取（慎吾）さんに「水田くんと耕史くんは仲がいいけど、耕史くんみたいにはなっちゃだめだよ（笑）」と言われたことがあって。それはいろんな意味を込めていたと思うのですが……（笑）。でも、まさにその通りだと思いました。全部を真似しようと思ったら、ある意味その人には絶対勝てないので、だからこそ自分なりにいいところをきちんと学んで、オリジナルティを出そうと思ってからはそのようにしています。

――では、最後に改めて本作への意気込みをお願いします。

このご時世の中、こうやって舞台ができることが何よりも奇跡だと感じます。稽古場でも毎回、「もう明日会えなくなるかもしれないから、一日一日を本番だと思ってやろう」と、無事にお客さまに作品が届けられるよう祈りながらみんなで作り上げてきました。お客さまが明るい気持ちになったり、胸を打たれたり、そんな要素を持っている作品だと思いますので、パンデモニアムの世界をぜひ体感していただきたいです。

取材・文：THEATER GIRL編集部
Photo：くさかべまき
ヘアメイク：菅野綾香（ENISHI）
スタイリスト：岡本健太郎

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