甲斐翔真、夢咲ねねインタビュー ミュージカル『October Sky -遠い空の向こうに-』「劇場を出たときに晴れやかな気持ちになってほしい」(後編)
――今回、甲斐さんは初のシングルキャストですよね。お気持ちとしては、いかがですか。
甲斐:とても楽しみです。体力的なところは未知数なので、やってみないと分からない部分も大きいのですが……。
Wキャストはどうしても稽古や本番が半分なので、どれだけ自分がやりたくてもそこは制限されてしまう。本番中も新しいものを見つけたときに、次の日に試せなかったり、やりたいように板の上を踏めなかったり……。ちょっとした葛藤は確かにありますね。
その分、シングルキャストですと役が常に自分のものであるということに対して、今はただただワクワクした気持ちしかないです。反対にいえば僕次第でこの役や作品が印象付けされてしまうので、責任もかなり感じています。
でも、やはりシングルキャストに関しては楽しみしかないですね。現にWキャストをやっていると「ああ…もっとやりたい!」と思う瞬間が多くあるので。もちろんWキャストの魅力もたくさんありますが、今回シングルキャストでやれると知ったときは非常に嬉しかったです。
――夢咲さんもWキャストのご経験がありますが、今回はシングルキャストということで、どのように感じていらっしゃいますか?
夢咲:確かにシングルキャストは、自分にとても集中できるかもしれないですね。役と自分の中で成立していけるので。それは確かにシングルキャストの魅力なのかな? だからこそ、自分との闘いという感じがします。
甲斐:シングルキャストの場合、役のことを相談できないというのはありますね。Wキャストは同じ役同士で「ああだよね? こうだよね?」と言いながら確認できるといいますか。
夢咲:自分の役を客観的に見られるのがいいですよね。
甲斐:舞台稽古とかでWキャストの方がやっていらっしゃる姿を見られるのは、とてもメリットですよね。それがシングルキャストだとできないので、少し不安はあります。