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眞島秀和×吉高由里子インタビュー『クランク・イン!』「舞台は役者をやっている上でいちばん純度の高い仕事」(前編)

INTERVIEW

――眞島さんも吉高さんも久々の舞台出演となりますが、稽古に向けて期待していることや、楽しみにしていることがあったら聞かせてください。

吉高:何年ぶりですか?

眞島:2年ぶりかな?

吉高:2年ぶり! 全然最近じゃないですか。 私、6年とか経ってるんですけど(笑)。

眞島:期待してること……なんでしょうね。実際に役者さんが揃って、稽古がヨーイドンで始まっていくことそのものが、とても面白い作業になるので。例えば、かなり先輩の役者さんがいたり、後輩がいたりと顔ぶれもさまざまで。そうしてできあがった舞台を観に行った時に「これって稽古が始まる時にはどういう感じだったんだろう?」っていうのが僕はよく気になるんですよ。それを自分が出演する舞台では味わうことができるっていうのが、僕がいつも期待しているというか、楽しみな部分ではありますね。

――吉高さんはいかがですか?

吉高:どうなるのかも分からず、形も見えなかったものが、どんどん形になって育っていくさまとか、自分の役を理解していく過程とか。知っていく、分かっていく過程が楽しみですし、あってほしいなって思います。「何だったんだろう、この役」で終わりたくないなという気持ちはあるので。

――稽古に入るのはもう少し先かもしれませんが、何か準備しようと思われていることはありますか?(取材当時)

吉高:舞台期間が始まったら毎日が稽古で、本番もそのままズズズンといくと思うので。準備をするといったら、今のうちに遊んでおこうっていう感じですね。(しばらくは)休みはいらないってくらいに。

――今のうちに羽を伸ばしておこうと(笑)。 眞島さんはどうでしょうか?

眞島:「遊んでおこう」というのも、たしかにそうだなと思いつつ。体力作りも何か軽くやっておこうかなと。

吉高:やっぱり体力っているんですかね?

眞島:いやそれは、吉高さんがまだ若いからだよ。

吉高:そんなことないんですよ、それが(笑)。

眞島:いやいやいや、全然若いよ! やっぱり体力はいると思う。

吉高:……っていうのも、学んでいこうと思います(笑)。

休演日前夜はお酒を楽しむ「抜くところをきちんと作ろうと思って」

――おふたりには、舞台期間中の稽古の時や本番前などに、ルーティーンや気分転換としてやっていることはありますか?

眞島:本番中は体調管理とかいろいろありますけど。休演日の前の日はちゃんとお酒を飲むようにしたりしています。

――お酒がお好きなんですね。

眞島:好きっていうのもありますけど、そうやってどこかで抜くところをきちんと作ろうと思って。

吉高:あぁ、緩急をつけるというか。

眞島:あとはそうだな……あ! これは毎回できるとは限らないんですけど、本番中にけっこう早めに劇場に行って。みんながそれぞれ身体をあたためたりしているような時間に、その日の本番のセリフを全部言うようにしてるなっていうのを、今思い出しました。かなり心配性なので、口を動かしておきたいんですよね。

吉高:私はルーティーンってほどのものは……。今回が3度目の舞台なので、まだ見つけられていない感じですね。

――では、気分転換にはどんなことをされていますか?

吉高:気分転換はヨガマットを敷いて、お腹から息を出す練習をしながら音楽を聴いたりしています。あまり自分の調子が良いルーティーンが見つけられていないので、今回見つけられたらいいなと思います。

舞台出演を通して感じたこと「同じ方向を向いてみんなで取り掛かる作業はすごくすてき」

――これまで出演された舞台やその稽古を通して、どんなものが得られたと感じていますか?

吉高:成長できているのかは分からないんですけど。みなさんとゼロから物語を作って、お客様の前まで持っていくという過程が、学生の頃を思い出すような感じがして。初共演や初対面の方々とも、じわじわ仲良くなっていくとお芝居の距離感もぐっと変わったりしますし。そういうのが全部新鮮でしたね。同じ方向を向いてみんなで取り掛かる作業ってすごくすてきだなって、毎回思いながらやっています。

――眞島さんはいかがでしょう?

眞島:僕もそんなに舞台経験があるほうではないんですけど。毎回「これ、できるのかな?」と思うところからスタートして、どんどん熟成されていき、本番の幕が上がってからも「変化していっている」と観た人から言ってもらえるようなところでしょうか。自分では実感できないところもあるし。(役や演技などについて)「もしかしたら、こういうことだったのかな?」と思い始めた頃に終わるという、その繰り返しです。だから今はまだどういう感じになるのかがまるで分からないですし、もういつも通りに不安しかないですよ(笑)。

取材・文:古原孝子
Photo:野村雄治

インタビュー後編はこちら

公演概要

M&Oplaysプロデュース『クランク・イン!』

作・演出:岩松了
出演:眞島秀和、吉高由里子、伊勢志摩、富山えり子、石橋穂乃香、秋山菜津子

10月7日(金)~10月30日(日) 
東京・本多劇場

11月2日(水)~11月3日(木・祝) 
静岡・三島市民文化会館 大ホール

11月11日(金)~11月13日(日) 
大阪・梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティ

11月19日(土)~20日(日) 
愛知・ウインクあいち 大ホール(愛知県産業労働センター)

公式サイト:http://mo-plays.com/crank-in/

THEATER GIRL編集部

観劇女子のためのスタイルマガジン「THEATER GIRL(シアターガール)」編集部。観劇好きの女子向けコンテンツや情報をお届けします。

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