和合真一、壱位仁井、岡本貴也インタビュー 『死ヌ事典 _ars_moriendi』「同世代の人たちが、いろいろなことを思って生きていることが感じられる」
INTERVIEW
和合:僕も元々社会人を10年ほど経験していて、20代半ばの頃に役者を始めたんですけど。本当に人生何が起きるかわからないと思うんです。僕は、IT企業に入って上手いこといって、今は役者をやってますけど、何か一つ歯車が違ったら、こういう人生もあったのかなと思わせられるというか。
今のコロナ禍もそうじゃないですか。普通に仕事をしていたはずなのに、突然仕事がなくなったり。本当にそういう意味では、人生何が起こるかわからないですし、自分に置き換えると恐怖でしかないですよね。それは、今作の全てのオムニバスを通してなんですけど。
壱位:本当に怖いですよね。実際岡本さんもおっしゃってましたけど、人が亡くなることって、見たくても見れない部分だと思うんです。実際そんな部分、見たくないなって思うかもしれないんですけど、そうじゃなくて、これを面白おかしくでも見ていただいて、理解してもらう方がすごく勉強になると思うんですよね。僕もすごく勉強になりましたし。
和合:うちの母親も最近舞台を観に来てくれるんですけど、今回、初めて観たくないって言ったんです。というのが、やっぱりどんどん年取っていくと、老老介護だったり年金っていうのがリアルになってくるじゃないですか。でも、だからこそ同世代の人たちが、いろいろなことを思って生きていることが感じられると思うので、一人のお客さんとして観に来てほしいなと思ってます。やっぱり、こういう題材でやるってことってあまりないですし、このご時世にやるっていうのにも意味があると思っているので。だから、本当に今だからこそ観てほしい作品ですね。